2スト・4ストは正確には4ストロークエンジン(4st)と2ストロークエンジン(2st)と言います。
エンジンの中で行われる吸気・圧縮・燃焼・排気という一連の動作をするまでに、ピストンが何回動くかを基準にして分けられています。 2往復(4回)で行うものを4ストロークエンジンと呼び、ピストン1往復(2回)で行うものを2ストロークエンジンと呼びます。
★4stエンジンの仕組み★
上の画像は4ストロークエンジンの動きを表した図です。ピストンが上下に4回動いて吸気・圧縮・燃焼・排気を完了します。この回数が4ストロークエンジンの由来です。単気筒のエンジンを4000回転で回すと、2000回燃焼する計算になります。
4ストの特徴とメリット・デメリット
- 燃費が良く、環境に良い
- 静かで耐久性が高い
- 2ストより加速性が悪く、パワーが弱い
4ストロークエンジンは、1行程で1つの動作をするため、エネルギー効率が高いと言われています。燃費環境負荷も低く、現在ではほとんどのバイクや車でこの4ストエンジンをを採用しています。最も一般的なエンジンで、滑らかで快適な走行が得意。
★2stエンジンの仕組み★
上の画像は2ストロークエンジンの動きを表した図です。2ストロークエンジンはピストンが上下に2回動いて吸気・圧縮・燃焼・排気を1回完了します。
単気筒のエンジンを4000回転で回すと、4000回燃焼する計算になり、4ストに比べてレスポンスが良くパワーのあるエンジンです。
2ストのメリット・デメリット
- 加速性が良く、パワーがある
- 排気音が大きく、耐久性が低い
- 4ストより燃費が悪く、排気が汚い
2ストロークエンジンは、1行程で複数の動作をするため、パワーと加速性が高く、キビキビと走るれる特徴があります。その反面、エネルギーのロスや環境負荷が高いと言われており、現在ではあまり使われていません。
★2ストと4ストの見分け方★
上の画像は2ストのバイクと4ストのバイクの比較画像です。2ストはチャンバーと呼ばれるパイプを膨らませたような部品を使っています。一方で4ストのマフラーは均一な太さのエキパイになっています。この部分を見れば2ストか4ストかを簡易的に見分ける事ができます。
★4ストと2ストのオイルの違い★
4ストと2ストはエンジンオイルの使い方も異なります。4ストロークエンジンは、ピストンの下にあるクランクケースにオイルを貯めて、ピストンが滑らかに動くように設計されています。
定期的にオイルを入れ替えることで正常な性能を保つことができます。
一方で2ストロークエンジンは、クランクケースにオイルが入っていません。クランクケース内部に混合気が入る設計になっているためです。その代わりに、エンジンオイルとガソリンと空気を混ぜた混合気を出すことで、混合気が潤滑油の役割を果たしています。このエンジンオイルは最後には燃焼室で燃料として燃焼され消えて無くなります。
簡単に言えば、4ストはお風呂で、2ストはシャワーです。4ストは常にオイルに漬かって性能を保ち、2ストはオイルを浴びながら性能を保ちます。
4ストの場合、オイルが汚れてくるので、定期的にオイルを交換する必要があります。2ストはどんどんオイルを消費するので、定期的にオイルを足してあげる必要があります。
まとめ
4stは燃費がよく環境に優しい。オイルは交換
2stは加速がよくパワーがある。オイルは足してあげる
なお最近では環境性能の良さから4stが主流となり、2stはほぼ新車では存在しないです。。
なおエンジンの知識でもう一つの分け方をまとめました
↓↓↓参考にしてくださいね